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vol.13:雪国のお墓文化!九州との大きな違い
- 2021.05.19 | メールマガジン
こんにちは。アローズです。
九州南部では異例の早さで梅雨入りとなり、雨の多い季節が例年より早く訪れましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
初めまして。
私は昨秋から設計として入社しました。
九州と真逆の北海道出身です。
熊本に越してきて8年になりますが、気候や文化、言葉など、同じ日本でも様々な違いがあり今でも驚かされています。
まだお客様と直接お話しする機会は少ないのですが、お会いした際にはお墓のことだけでなく色々お話させて頂ければと思います。
今回は九州にお住まいの皆様があまり知ることのない雪国のお墓文化をお伝えします。
北海道のお墓の作りについてご紹介します。
このような作りのお墓が多く見られますが、九州のお墓と比べると参道部分が広いですね。
物入れがないお墓がほとんどで、カロートも地下型です。
門柱や灯篭もないお墓も多く見られます。
なぜこのような作りなのかと言うと、冬には雪が積もるためです。
積雪100cm超えは当たり前。
扉があるお墓とは相性がよくありません。
雪で埋もれてしまった様子がこちら。
九州の方は驚かれるかと思いますが、この光景が見られるのは日常茶飯事です。
灯篭のような高さのあるものは積雪で倒壊してしまう可能性もあるので、灯篭のあるお墓はあまり建てられないようです。
冬にお参りをしたい場合はスコップで雪かきをしないといけないので、とても大変です。
そのため年末年始や3月のお彼岸でのお参りはほとんど行われません。
また、冬に納骨することも出来ないため、春までお骨を一時的にお寺に預けたり自宅に保管するのが一般的です。
雪が積もると湿度が高くなりますが、通常使用される骨壷は湿気に弱く割れてしまうことがあります。
そのため、骨壺の代わりとして木綿の納骨袋にお骨を納めます。
このような地域柄、季節問わずお参り可能な納骨堂の需要が他の地域より高く、新たな試みとして誕生した日本初の屋内型ガーデニングタイプの霊園が注目されているようです。
お墓だけではなく葬儀も独特な流れとなっています。
九州と同じくその場で香典返しを頂きますが、他の地域ではあまり見られないものを頂くことがあります。
私は葬儀当日に香典返しとしてQUOカードを頂きました。
そして葬儀の終わりには参列者一同で集合写真を撮ります。
普段親戚一同が揃うことが少ない地域ならではの風習ですね。
北国のお墓や葬儀についてお話しさせて頂きました。
九州も県を跨ぐと様々な違いがあり、まだまだ学ぶことがたくさんあります。
これからもお墓だけでなく建築材や小物など、様々な石の魅力を発信して参りますので、宜しくお願いします。